令和7年3月22日(土)午後1時30分~3時まで思い出話の会を開催しました。
テーマは、「春を感じる時、春になると思い出すこと」でした。いつも参加してくださる方と、新しくお仲間になられた方との楽しい語らいのひと時でした。フキノトウ・菜の花・ネコヤナギ(東濃地方の一部では〈えのころ〉とも呼んでいた)・梅の花を皆さんの前にご用意させていただきました。
今年米寿を迎えられる方で、いつもテーマに沿ったご自分の思い出をメモにしてきて下さり発表してくださる方がいます。先ずは、フキノトウを見て「これは春を知っとる!春が来たと思うぞ!オレも女房もこれの天ぷらが大好きなんだ。」とおっしゃいました。そして、「1960年代に京都府知事の蜷川虎三さんという方が革新的な行政をしており、その方の『十五の春を泣かせるな』という言葉がある。それは、そのころの時代はとても頭脳明晰で優秀でも、今の様に誰もが自分の選んだ高校、大学に行けるような時世でなく、家の事情などで自分の人生を選ぶことが出来ない時代だった。自分は6人姉弟の男1人、勉強ができるわけでもなかったのに上の学校に行くことが出来た。でも行けなかった友達の事を思うとかわいそうだと思った。春になると必ず思い出す。」と言われたことが、心に残りました。
ほかの参加者の方も、フキノトウを見て「お浸しもおいしいね。」「味噌みりんであえたものもおいしいね。」又、竹の子・フキ・つくしの卵とじの思い出も春には欠かせない美味しい味の話に花が咲きました。
このような話もありました。『山笑う・山したたる・山よそう・山ねむる』これは、米寿を迎えられる方のお母さんが教えてくれた里山の四季を表した言葉です。なんと情緒があり素敵だと思いました。


写真と文 吉田あけみ
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