10月10日(木)岐阜県下呂市萩原民生委員児童委員協議会19名の皆様が視察研修にお越しくださいました。
先ずは館内見学・・・それぞれが思い思いの場で「こんなに昔の物が集められている所は無いて!」「萩原も田舎だけど無い!無い!」おもちゃの部屋でしばらく「なつかしいね」「子供のプラレールあったあった!」、科学の実験道具を見て実験しているがごとく試験管を降っている方や、昔米を計っていた台秤(だいばかり)の上に自分が載って体重を計ったりする男性陣など、ワイワイと楽しい声が聞こえていました。30分ほど見学され研修室に集まられてからも、廊下に展示してあるオルガンを懐かしそうに弾いている方もいらっしゃいました。
昔を思い出していただいたところで、『ふるさとの思い出』をテーマに、おおいに語っていただきました。初めに1分間目をつぶって「ふるさと」を思い出していただき「あなたは何を思い出されましたか?」と尋ねると、「田んぼ!山!川!」ほとんどの方が自然の風景を思い出されていたようです。「では、おじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さん、お姉さんお兄さんなど兄弟姉妹のことは思い出されませんでしたか?」と尋ねると、「そういえば・・・」と自分の幼い姿と懐かしい家族の顔を思い出されているようでした。また「いづみ」を見せて「これなぁんだ?」と尋ねたところ、あちらこちらから「つぶら」「つぶら」とおっしゃって、東濃地域との呼び名の違いが判りました。富山県近くの出身の方は「赤ちゃんの頃、親が畑仕事などの時、畦(あぜ)につぶらを置いてその中に入れられていた。」とおっしゃっていました。「学校へは歩いて行ったが高山線でも通った。」「小学校1年2年はスクールバス、3年生からは歩いて通った。」「藁草履をはいて行ったが帰り雨が降ると藁が切れてしまって裸足で帰った。」と思い出も止まりません。比較的若い参加者の中には「私はズック靴で通ったよ。」という声もありました。神岡出身の方は「当番がストーブの上に蒸し器を置いて弁当を温め、親が3人くらい学校に来て味噌汁を作ってくれて、おいしいよい香りがその時間になるとしていた。」と。赤い置き薬の箱について「富山の薬屋さんが来ていて帰り際に紙風船をもらえてうれしかった記憶がある。」と次々に思い出を語られていました。
後日、下呂市萩原の社会福祉課の方よりいただいた感想を以下に紹介いたします。
「参加された方々の予想以上の反応に、驚きと嬉しさが感じられました。まさに感じて動く『感動』があったと思われます。また共感と感動そして納得があったと感じました。まだまだ自分でもやれるんだ!と思われる委員も多かったと推測されます。」
明智回想法センターの存在意義を感じます.こちらこそありがとうございました!
写真と文 吉田あけみ
※シルバー総合研究所は、恵那市明智回想法センターの管理運営を行っています。