はじめてのオンライン研修
の4日間、Zoomミーティングによるはじめてのオンライン研修、「第55期パーソン・センタード・ケアと認知症ケアマッピング基礎研修(オンライン)」を開催しました。全国から認知症をもつ人のケアに携わる専門職が参加し、18名の基礎マッパーが誕生しました。
トレーナーは、水野裕(ストラテジックリード、まつかげシニアホスピタル認知症疾患医療センター副院長)、中村裕子(認知症介護研究・研修大府センター研修部主任研修指導主幹)、住垣千恵子(国立長寿医療研究センター副看護師長)、村田康子(NPO法人パーソン・センタード・ケアを考える会代表)、事務局は桑野康一(NPO法人シルバー総合研究所)が担当しました。
オンライン研修のプログラムについて
オンラインの研修プログラムは、約半年間をかけて準備しました。プログラムは対面形式の基礎研修と同じ学習内容となるようにし、時間に余裕をもたせて4日間の研修となりました。(対面形式の研修は3日間)
グループワーク、ロールプレイ、試験について
グループワークは、Zoomの「ブレイクアウトセッション」という機能を使いおこないました。これは、参加者をグループごとに別々の部屋に瞬時に分けることができる機能です。この研修では3~6のグループ分けを行ないました。グループワークの間、トレーナーはグループを巡回してファシリテーションをおこないました。実際の研修に比べて場所を移動する必要がないため、落ち着いてグループワークに専念することができた、との感想が聞かれました。
また、基礎研修ではトレーナーが認知症をもつ高齢者役を演じ、それを受講者が観察記録するというロールプレイ演習を行ないます。オンラインではトレーナーがその場でロールプレイをすることは難しいために、事前にロールプレイ映像を収録して、当日はその動画を見て観察記録をしてもらうという方法でおこないました。臨場感は体感できませんが、映像では表情やちょっとした仕草がよく見え、観察記録も問題なくおこなわれたようでした。
4日目の試験は、事前に送付した封筒から試験を取り出して試験をおこない、終わったら封筒に入れて封をし郵送にて返送いただく、という方法で行いました。
参加者の声
参加者のアンケート結果から、特にオンライン研修に関する感想に絞ってご紹介いたします。
- 「子供が小さいから」との理由でなかなか参加が困難だったが、Zoomだから参加することができました。
- 家で研修を受講できるという気楽さはあった。Zoomでのグループワークに慣れていなかったので、うちとける前に研修が終了してしまった。メンバー(グループ)だけでワーク以外で話す時間があると、もっと活発に意見交換ができたかもしれない。
- はじめてのリモートによる研修で緊張することが多くありましたが、授業はとてもわかりやすく、理解しやすかったです。グループワークの際はリモートということもあり、なかなか発言のタイミングがむずかしかったのが、正直な感想です。
- 初めてのZoom研修でした。個人的には集合研修よりZoomのようなオンライン研修の方が自分に合っていると思います(近くに人がいないので集中できる)また、集合教育(現場での開催)になると、教育の座席位置や人数によって画面資料(パワーポイント等のスライド)が見づらかったりするのですが、PC使用のオンライン研修であると、音声、画像が均等なので見づらさがないと思います。
- 慣れた環境で受講できたのはオンラインの強みだと思います。ちょっとした質問が気軽にできない。どうだろう?と思ってもどんどん進んでいくので、もっとチャットを使って質問をしても良かったのかな…と。
- Zoomでも笑顔で参加者と最終日「一つ」になれた気がしました。
アンケート結果を参考に、研修内容を改善していきます。現在、12月のオンライン基礎研修(第57期)を募集しております。ぜひご参加ご検討ください。詳細はこちらから。
写真と文 / 桑野康一
コメント