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千葉県柏市 身体的拘束等に係る研修〜拘束しない、虐待のない安心な暮らし

2019年11月20日(水)、ウェルネス柏(千葉県柏市)にて、「千葉県柏市 身体的拘束等に係る研修〜拘束しない、虐待のない安心な暮らし」をおこないました。講師は田中とも江理事、佐久間尚実理事が担当しました。

この研修は、千葉県柏市保健福祉部法人指導課が柏市の介護事業所向けに毎年行っている研修で、2019年度は数社によるコンペを経て当NPOが受託しました。これまでに2回(2013年、2016年)受託しており、今回が3回目となります。

午前の部は、新人職員、新任管理者など経験の浅い職員向けの座学講座。内容は「拘束しない、虐待のない安心な暮らし」と題して、田中とも江理事の施設、ケアホーム西大井こうほうえん(東京都品川区)の取り組みを紹介しながら、身体拘束のない安心な暮らしとはどういうものかを中心に講義。身体拘束は虐待であること、その弊害、拘束ゼロの体制づくり、チームケアの実践などについても、これまでの豊富な経験をもとに解説しました。

午後の部は、基本的知識を習得している職員の方対象の講義とグループワークでした。佐久間理事が担当。講義「みんなで考える身体拘束廃止」では、身体拘束禁止までの道のりや、緊急やむを得ず身体拘束を使用する場面は極めて少ないなど、現場の話題に触れ、身体拘束につながる利用者の行動の場面での「パーソン・センタード・ケア」を活用したアセスメントの方法を紹介しました。

グループワークでは、今対応に苦慮している利用者さんについてそれぞれ付箋に書き出していただき、類似した事例を集めて関連性を考え、見えてきたことなどを全体で共有しました。

写真と文 桑野康一

講師 田中とも江理事
午後の研修の様子
講師 佐久間尚実理事
グループワークの様子
グループワークで作成した関連図

コメント

コメント一覧 (6件)

  • ○○病院ではかなりの長期間に渡り親が拘束されました。転院しなかったら何年もされていたでしょう。(伏せ字は管理者による)

    • 病院名は伏せさせていただきました。当法人担当理事と、市には報告させていただきました。コメントが遅くなり誠に申し訳ありませんでした。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

  • 初めて記事を拝見し、コメントいたします。
    母が認知症(アルツハイマー)と診断されて12年、特養に入居して丸6年を過ぎたところです。「拘束ゼロ」という言葉にひかれて、記事にたどりつきました。
    手がかからないように拘束する傾向が、母がいる特養にはあります。それがどんなに残酷なことかを、こういった講座に参加しない介護従事者、介護施設にも、働きかけていってほしいと、強く思いました。

    • 貴重なコメントをありがとうございます。お気持ちお察しいたします。コロナウイルス感染防止の観点により当NPOも活動を自粛しておりましたが、活動再開に向けて担当理事と話し合い、できることを考えていきたいと思います。活動のきっかけをいただき感謝申し上げます。今後ともどうぞ、よろしくお願い申し上げます。

  • ほぼ1年前の9月、こちらのサイトを見てコメントをしました。その節は、誠にありがとうございました。その後、施設での改善が見られなかったこと、面会時の母の少ない言葉から察した心情、今年1月の入院(誤嚥性肺炎の診断)、3月再び入院(誤嚥性肺炎)、その直後、心筋梗塞が見つかり、長期入院、その間に在宅介護に切り替える決心をしました。5月初旬に退院してきた母は、右手も左手も指が曲がったまま開かなくなり、現在リハビリを続けています。特に中指は伸ばすことができません。右手の中は皮膚炎で今も皮が剥けるためリンデロンを塗っています。皮膚を掻く癖は治っていませんが、薬を塗りながら、ミトンは一切せずに日々を送っています。在宅介護は自費が予想以上にかかり、低収入の我が家には厳しい日々ですが、母が自分でフォークやスプーンで物を食べるようになり、激痩せから少し普通に戻ってもきました。アルツハイマーなので難しいことは山積みですが、よりよい日々を送れるようにと思っています。昨年、返信をいただけたことが、私の勇気に繋がり、ここまできました。ご報告とお礼まで申し上げたくコメントしました。長々書いてすみません。

  • 山邉ようこさま

    お世話になっております。
    コメントいただき、ありがとうございました。

    早速、身体拘束廃止研修担当の理事と共有させていただきました。
    理事からコメントがありましたので、お伝えいたします。

    佐久間尚実
    お母様を在宅で介護すると決めるまで色々と悩んだことと思います。それでもご自身で介護をすると決めて、お母様のよい変化も見えてくるとあの時の決断は正しかったと思えるし、介護のやりがいにもなりますね。娘さんの愛情を毎日感じながら過ごせることはお母様にとってもお幸せなことだろうと思います。周囲の力も借りながら、お体を大切になさって、お母様との素敵な時間重ねられますように、願っております。

    田中とも江
    施設管理者を務めており管理者目線から見ると、他の施設の事ととはいえとても残念に思います。施設は往々にして教育が十分でなく、介護者が育っていない現状があります。施設が安心できる場所にならないと歳を重ねるのが怖いです。世間は当時者になり大いに慌て混乱する、あるあるです。長期の介護は経済的にも大変なものです。お母さまの尊厳を保って介護し続けるためには、専門職の力を借りることも大切なことかと思います。無理のない介護を模索してどうぞ、お続けください。

    コロナ禍もあり、ご心配ごとも多いと存じますが、良いお時間をお過ごしください。
    今後ともどうぞ、よろしくお願い申し上げます。(桑野)

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