思い出歳時記 止まらな〜い話「小学校の思い出」
・小学生の時、友達にピアノを習おうと誘われたんです。でも家にピアノがなかったんです。ただ、おもちゃのピアノがあったのでそれで一生懸命練習したんです。でも練習していると、おもちゃだから鍵盤の数が少なくて、そのうち進まなくなるんですよ。それでその後友達がピアノを買ったと聞いて見に行ったんです。あれは電子ピアノ?だったと思うんですけど、それ見たら欲しくて欲しくて、母に言ったら、その時は何も言わなかったんですけどある時家に帰ったら窓辺にオルガンがあって「何これ!」と言ったら借りてきたって言うんです。練習はあまり続かなかったんですけどね。母は続かないだろうなと思っていたんでしょうね。(阪本さん(妻))
・私の家はオルガンがあったんですよ。母は私を女の子として育てたかったのか、ピアノ教室に通わせてたんですよ。でも他の生徒はみんな女の子だったので、嫌で弾かずにサボって帰ってきました。(坂本さん(夫))
・2学期、3学期に席替えがあって、隣に座る女の子が誰になるか気になっていました。高学年になればなる程気になるようになったと思います。子どもながらに可愛い子とか元気な子とかが良かったんだろうと思います。(日比野さん)
・席替えは、隣は男、前後は女だったと記憶してますけどねぇ。私は先生に大変可愛がられましてね。おむすびころりんの絵本を先生にもらった記憶がありますね。自慢じゃないですけど、卒業の時に村長賞をもらったんですよ。一番は校長賞なんですけどね。村長より校長の方が偉いと村長が言ってました。(大口さん)
記録者名:森本貴大
感想:オルガンやおむすびころりんの絵本、隣の席の女の子が誰になるかについて等、今回の皆さんの思い出話は三十代の私でも馴染みのあるもの、共感できるものであり、珍しく世代を超えた共通点が感じられた回だった。おむすびころりんについては、無欲な老人の幸福と強欲な老人の不幸が対比して描かれており、そこには無欲で優しい人が報われる世の中であってほしいという人々の願いが込められている、という説を聞いたことがある。自分の教え子にその絵本をあげた先生にもそんな思いがあったのかもしれない。