お盆の思い出〜第24回 回想ラヂオより

回想ラヂオ2023年8月4日 思い出歳時記 止まらな〜い話「お盆の思い出」

座敷づくりをして、先祖の位牌を並べて、13日の夕方から大きなお盆提灯を飾って迎え火を皿の上で焚いてお供え物をした。15日に送り火を焚いて夕方にロウソクを立ててお供え物をハスの葉に包んで川に流した。お供え物のほとんどは直ぐに下げて自分たちで食べてしまうが、川に流す分は別に取っておいていた。流す分は流す頃にはもう傷んでいた。正月と違ってご馳走がなかったから子どもとしては期待することもなく、お盆に対しては特段何も感情はなかったと思う。(大口さん)

新盆(7月)にやっていた。7月13~15日。7日から準備を始めた。まずはお墓の掃除からしていた。12日に仏さまを仏壇から出してテーブルに並べ、観音様の掛け軸をかけた。筒状の熱で回る提灯を出し、松脂を燃やして迎え火を焚き、できるだけたくさんの仏様用のご馳走を、ナスやキュウリなどの夏野菜を使って用意した。それをするのが13日頃。15日の昼はそうめんを食べた。15日の15時頃から牛と馬をキュウリやナスで作って、味噌や山椒、塩を豆の葉でくるんで雑草で縛り、牛と馬の両方に背負わせた。その際に鬼に食わせる用として唐辛子も背負わせた。牛を形作るのは、帰りは牛でゆっくり帰ってねという意味が込められている。送り火の後、牛も馬も川に流した。(市川さん)

記録者:森本貴大
昔は多くの人がお盆を通して先祖のことを思い出していたのだろうと改めて感じた。そういう風習がなければ定期的に先祖を思い出したり身近に感じたりする機会もなくなる。子どもが関わる桃の節句や端午の節句と違い、先祖供養を目的とするお盆の様々な風習は現代日本では特に都会においてはほとんど絶滅したと言ってよいくらいの状況だと思われる。先祖のことを意識する風習がこのまま消滅していって本当に良いのだろうか。そんなことも少し感じた。

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