桃の節句の思い出〜第31回 回想ラヂオより

回想ラヂオ2024年 3月1日 思い出歳時記 止まらな〜い話「桃の節句の思い出」

日比野さん:女の兄弟が一人もいないので桃の節句の思い出は特にないんですけど、妻が生まれた翌年に妻の母が卵の殻で作ったひな人形がありまして、それを毎年玄関に飾っています。50数年前に作られたものですけど今でも壊れないで残ってますね。50数年も前に妻の母が娘のためにと思って作ったものですから、そう考えて見てみるとすごいなと思いますね。

大口さん:私も男なのでこれといった思い出はないんですが、この季節になるとつぼさん(タニシ)を田んぼに取りに行って食べてたので、そういう時期だったなぁという印象はありますね。田んぼに穴が開いてて、そこを指でほじるとつぼさんが取れたんですよね。今はオオタニばっかりで、日本の古くからいるつぼさんはもうあんまりいませんね。

横森さん:山梨は4/3にひな祭りなんですよ。3/3からずっと飾るんですけどね。祖母がくれたひな人形をよく眺めてました。自分の物なので嬉しかったですね。人形の顔が真っ白なので最初びっくりしましたけど。三人官女が可愛かったですね。そのうち一人だけ眉が無くて、それは結婚しているから無いんだよと祖母が教えてくれました。

記録者名:森本貴大
感想:卵の殻を使ってひな人形にした話は感慨深く、娘の幸せを願いながら人形を作った母の愛を感じずにはいられない。娘としてその人形を大人になって結婚してからも大切にして毎年ずっと飾り続けているのは、きっとそんな母の深い思いを感じ取ってきたからだろう。母と娘のお互いへの深い愛を感じさせる心温まる話を聞き、桃の節句は単に人形を物理的に飾っているのではなく、そこには時代を超えた人間の親子の普遍的な思いが込められているのだと感じた。

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