令和7年6月18日 出前回想法 上矢作もしもしの会
梅雨の晴れ間の気持ちの良い日に、恵那市上矢作町下公民館へ行ってきました。羽釜・お櫃・弁当箱・洗濯板・薬箱等を並べ雰囲気を作り、テーマは「ふるさとの思い出」・・・「ふるさとはどちらですか」と尋ねると11人中、2名が他地域からのこの地に来られた方でしたが、共通の思い出も沢山ありました。
山紫水明と言われるこの地、川水、沢水ですら飲み水に使っていた。どの家にも井戸があり長い手のひしゃくを使って桶に汲んで、「風呂の水は小学校から帰ってくると長女の私の仕事だったよ~」と。ご飯は羽釜で焚いていた、その羽釜を載せるくどは3口と2口があり、炊飯口と湯を沸かす口と、おかずを煮る口に分かれていた。小中学校は、お弁当持参で日の丸弁当だった。冬になると「お母さんが学校へ味噌汁を作りに来ていて、農家のお母さんは野菜たっぷり、たまに揚げが入っていると、本当にうまかったな~」などと回想していました。
洗濯は洗濯板を使ってタライで沢の水を使って洗っていた。もちろん洗剤は固形石鹸!少し油の匂いもしていた。「その洗濯板は嫁入り道具だったな~そんなものでも大切に使っていたな~」と。ゆっくりと時間が流れていて、川遊び、虫取りなどなど、思い出のふるさとの情景が、公民館の縁側から見える風景と相まって、見事に心に映し出されているようでした。



写真と文 吉田あけみ