今日はBSモーター付き自転車を紹介します。
20世紀に入った頃、業務用に自転車を購入する商店や会社などが増え、普及が進みました。
また、映画「青い山脈」や「二十四の瞳」で自転車に乗るシーンが描かれたことで大衆の憧れが高まり、「青い山脈」で若者たちが連なって海辺をサイクリングするシーンや、「二十四の瞳」で若い女性の先生が颯爽と自転車に乗って来る姿などが多くの人を魅了しました。
昭和20年代~30年代には、行商や運搬にも自転車が使われていました。
豆腐屋さん、パン屋さん、クリーニング屋さんなどでは、荷物が大きくてタイヤも太い、がっしりした黒塗りの自転車が大活躍していました。
明智回想法センターの廊下に展示してあるBSモーター41型という自転車は、小さなモーターが付いた原付バイクです。
エンジンをかけると、動力がゴムローラーに伝わって車輪が動きます。
大きな荷台とナンバープレートが付いており、町や村の道を走っていた姿が想像できます。
若いころ実際に乗っていたという男性に「これは電動自転車ですか?」と尋ねると、「いやバイクだよ。」と答えられました。
電動自転車は現代になってから自転車をこぐのを楽にするために作られたものです。
しかし、BSモーター付き自転車は、バイクの無い時代に自転車にモーターを付けて速く走れるように開発されたものです。その感覚の違いが「いやバイクだよ。」に表れているように感じました。
そう考えると、これから日本が発展していく時代に、新しいモーター付き自転車を購入して商売する人々の活気を感じます。
この自転車を知っている方も見たことがない方も、ぜひ一度見に来てください。
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