3月4日「おもいでカフェ」お雛様をテーマに開催しました

岐阜県東濃地方では、おひなまつりは旧暦の4月3日が多く、2月末くらいから飾り4月3日まで、お雛様を飾ります。3月24日のお彼岸が明けてから4月3日まで飾る家もあります。どちらも女の子の無病息災・成長を願ってお雛様を飾ります。おひなまつりの風習は時代だけでなく、各地方・場所によっても異なっているようです。

この地方では、戦前まで雛人形と言えば「土雛」でした。多くの家庭に普及していました。参加者の方たちとお話ししていても、「土雛」の話が尽きません。「今でも毎年20体もの土雛を部屋いっぱいに出している」とか、「1年に1ぺんは出してあげると喜ばれいているような気がする」などの話がでます。昔は子だくさんの家庭が多くて、この時期になるとお祝いのお雛様を差し上げるのに、お金がかかって大変だったそうです。

そして、お供えにする「からすみ」を1日中皆で作って、隣近所に配ったりしたものです。「からすみ」とは、東濃地方に伝わる「ひな菓子」です。見た目は、富士山型で外郎(ういろう)に似ていますが、米粉に砂糖を入れて蒸した素朴なお菓子です。東濃地域では、いつの時代も桃の節句には欠かせない、親しみのあるお菓子です。

この日は、実際に土雛を見ながらのお話で、和気あいあいと楽しく回想法が出来ました。

写真と文 吉田あけみ

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