昔の遊びを教えて!!~明智小学校と交流~

10月27日(金)、今年も明智小学校1年生との楽しいふれあい授業が開催されました。今年の1年生は全員で18名、3班に分かれて、ゴム跳び・縄跳び、あやとり・おはじき・お手玉、タガ回し・コマまわし・カンカンぽっくりを順番にまわり、昔の遊びを体験してもらいました。

こちらで「ねえ!ねえ!おじいちゃんこれ教えて!」あちらでも「ねえ!おばあちゃんあやとりを教えて!」と、家族に言うように自然に声が聞かれて、嬉しい気持ちになりました。

ゴム跳びは、シニアボランティアがゴムを持ち、下の方から順に上げていきました。高いところはアクロバティックな側転による跳び方をしたり、下の方のゴムの時には這ってくぐったりしました。

あやとり・お手玉・おはじきは「お手玉はどうやるの?おはじきはどうするの?あやとりのほうきの作り方を教えて!」と熱が入り、わいわいがやがやと楽しそうでした。ほうきができたら、みんなに見せて歩き回っている子もいました。その後1年生の教室では、あやとりブームで盛り上がっているとのことです。

コマまわしは、コマにひもを巻くのが大変難しく難儀していました。しかし、そこは子供、すぐに習得して回して、床に顔を近づけて見つめている子もいました。また、タガ回しは初めての子がほとんどで、馴れると上手に棒を押して、自転車のタイヤのリムを回し走っていました。

最後の「これなんだ?」の時間では、火のし・始業の鐘・ダイヤル電話の3点を子供たちに聞いてみました。火のしは全員がわからず、「水をくむひしゃく?」「フライパン?」と答えていました。電話機は、何かはわかりましたが、受話器を外して回すことができませんでした。始業の鐘は、「火事のときに鳴らす」と声があがりましたが、「今から授業が始まるよ~、今から休憩だよ~、帰りの時間だよ~と、用務員のおじさんが廊下を鳴らして歩いたんだよ」と教えてもらっていました。

子供たちが教わりながら折った「へそ飛行機」は、「シューって、とぶところがすごかったです」と感想を寄せてくれました。また、高い舞台から全員で飛ばしたときには、大きな歓声があがりました!

昔の遊びを熱心に教えてくださったシニアボランティアの方々も、子供たちの挑戦しようというチャレンジ精神に感心し、教え甲斐がある!と満足されて帰って行かれました。

写真と文 吉田あけみ

障子のある暮らし

明智回想法センター職員による秋のイベントとして障子貼りをしました。

昔の品々が展示してある本館と旧大塩医院の診察室があった別館と茶室があり、障子戸と言われる建具が大小合わせて33枚あります。そのうち12枚が雪見障子と言われるものです。また1枚の障子戸が1メートルを超すものが4枚、その雪見障子は横開きで凝った作りがしてあります。

すでに茶色く変色し長年の使用で破れ、花の形に切った障子紙または色紙で直してあったり一部のみ張り直してあったりで、桟から剝がすのもとても難儀で何日もかけて作業しました。部屋から障子を外すことも、障子紙を剥がすことも、障子の桟を洗うのも、新しい障子紙を貼ることも大変なことでした。

門前の小僧というたとえがありますが、一つ一つの作業は子どもの頃、お母ちゃんやおばあちゃんが、お正月の前になると「正月が来るでのう(東濃弁)」と言って貼り替えていたことを思い出します。「貼った後、口に水を含んで、プーっと吹いていなかった?」とか「手をかける所が無い障子戸は手掛を障子で作るんだったよね」とか、回想に耽りました。

貼り替えた後は古い部屋がみるみる淡い日の光に包まれ、心落ち着く空間へと変わりました。

どうぞ、皆さま、忙しい時を忘れ、ゆったりと昔ことを思い出しに、明智回想法センターへお越しになりませんか。

写真と文 吉田あけみ

明智回想法センターまつり2023開催

9月9日(土)は、年に一度の「明智回想法センターまつり」でした。今回で17回を迎えました。時代は移り、催しの内容もやり方も少しずつ変わってきましたが、ただ一つ変わらないものは、回想法を通じて皆さんと繋がっているということです。コロナ禍だった3年間は、以前のように事が進まず試行錯誤の連続でしたが、近頃ではまた以前の明智回想法センターまつりが戻ってきました。

まつり開幕は、明智読み聞かせの会によるオカリナの演奏、曲は「見上げてごらん夜の星を」と「里の秋」の参加者全員での合唱でした。次に明智町が生んだ日本洋画界の先駆者、山本芳翠(やまもとほうすい)の紙芝居、題名は「志高く生きた人郷土の先人 山本芳翠」。嘉永3年、現在の恵那市明智町野志に生まれ、京都・横浜・東京・フランスのパリと絵の勉強にいそしみ、明治39年に亡くなるまで日本の洋画界をけん引した人です。現在残っている絵は、宮内庁と岐阜県立美術館に保管されています。紙芝居も会で話し合ってできたもので、躍動感溢れる人物として描かれていて、見る者の心にも訴えるものがありました。あまり知らない人でも紙芝居を見れば興味がわくことでしょう。

次に、懐かしの部屋巡り~懐かしのモノ発見!恵那市が生糸の生産地でもあり明智に生糸の銀行蔵(現在は資料館として残っている)があったことから養蚕をテーマにし、大きな桑摘籠(桑の葉が30キロ入る)・お蚕繭・生糸・糸巻機などを並べて回想をしました。皆さん昭和15年前後生まれの参加者でしたが、幼い頃に手伝わされた経験から、繭をお湯に入れて、5本どり・7本どり・10本どり、それぞれの太さの糸を糸巻機に巻く手つきは、知らないものでもすぐ何をやっているしぐさかわかるくらい体が覚えているようでした。また「お蚕様が卵・毛蚕(ケゴ)から1齢幼虫から5齢幼虫まで脱皮を繰り返し、さなぎが繭を作り、その間雨が降っているようにザワザワと音を立てていた」と、話が飛び交っていました。中には、「お蚕は「お蚕様」(おかいこさま)と言って、様を付けて呼んでいた」、「養蚕の時期は、どの部屋もお蚕様が占領してしまって、寝ている自分の顔の上に落ちてきて、それがヒヤッと冷たかった」などと言われる方もありました。また、前筆の桑摘籠を小学校の頃かついだと、会場で腰を90度に折り曲げた格好を披露してくださる方もありました。きっと、力強いお子さんだったのでしょう。

続いて、当回想法センターの管理者でもある、日本福祉大学の来島修志先生による講演会「認知症予防のためのきょういくときょうよう」がありました。認知症予防の原則として、生活習慣病の予防、有酸素運動、知的活動、コミュニケーション、社会との絆(社会参加)の大切なことについて、体を動かしたり、考えたり、昔を思い出したり、好きなことや新しいことの社会活動を行うなど、生きがいとしてやり続けることの大切さをお話しされました。そして回想法を体験することによって脳の活性化につながることや、毎日の生活の中で、自分は社会で役立っているという自己肯定感、仲間づくり、世代間交流、今日行くところがあり今日の用事を持つことの大切さを学びました。

写真と文 吉田あけみ

明智回想法センターまつり2023

開催日時:9月9日(土)10:00~12:00
場所:明智回想法センター

全国の回想法に関心をもたれているお仲間とZoomオンラインでつながり、懐かしの部屋を巡り、懐かしのモノを発見し、懐かしい思い出話を楽しみましょう!また認知症や回想法についても学んでみませんか?

☆ご自宅のパソコンやタブレットからどなたでも何人でも参加可能です。直接センターに来館して参加を希望される方は、右のお電話にて事前にお申し込みをお願いします。

☆ご自宅からオンラインで参加を希望される方はakechikaisouhou@gmail.com(明智回想法センター)までメールにてお申し込みください。当日のZoomアドレスをメールにて送付いたします。

プログラム

10:00~10:30 紙芝居とオカリナ演奏
「志高く生きた人郷土の先人 山本芳翠」
「たべられたやまんば」
(明智読み聞かせの会)

10:30~11:00 懐かしの部屋巡り~懐かしのモノ発見!
明智回想法センターをシェアしながら、懐かしい展示物をご紹介します

11:10~12:00 講演
「認知症予防のためのきょういく・きょうよう」
 来島修志(センター管理者、日本福祉大学教員)

参加申し込み方法

来館参加希望の方は
TEL/FAX(0573)54-4056
9時~17時までの間にご連絡ください
(月曜日休館)

※密集を避けるため先着20名までとさせていたただきますが、予定が変更されることもありますので、ご承知おきください

節分のお話をしました

令和5年2月3日(金)思い出カフェにて節分のお話をしました。

節分・・・豆まき

◎岐阜県の東農地方(当地方)では、柊(ヒイラギ)の枝に鰯(いわし)の頭をさして玄関に、尾は柊の枝にさして裏口に飾ります。これは、鰯のくさい臭いと柊の棘(トゲ)を嫌がるからです。また、頭が玄関にあり尾が裏口にある、屋根の上に大きな鰯がいるから怖くて入ってこれないという話もあります。

◎豆⇒(魔滅・まめ)を投げると、一年をマメに過ごせるとの意味があり、鬼に当たれば痛いので逃げていくと言われています。また、炒豆を鬼に持って帰らせて、「豆が育つまで里に下りてくるな」と言い聞かせたともいわれています。(炒った豆は芽が出ないので、ヅー!と里におりてこれないといういわれがあります。)

写真と文 吉田あけみ

昔の遊びを教えて!!

10月28日(金)は毎年恒例の明智小学校1年児童と明智回想法センターげんき会とサポーターの皆さんとの交流会。

遊びの内容は、1班はゴム跳び・大縄跳び、2班は紙飛行機作り、3班はあやとり・お手玉・おはじき、4班はタガ回し・羽子板・駒回しです。

32名の児童を4班に分けそのブースを順に回るしくみで、「教えて!教えて!」とキラキラと目を輝かせて、やる気満々で近づいて来た児童達。どの班もそれぞれ特徴があり児童たちは大はしゃぎ、どのゲームも初めはしどろもどろでもすぐ特徴をとらえて自分のものにしてしまう。

ゴム跳びは持ち手のふくらはぎの高さから順にあげて行き、自分の足では跳べなく足が掛けられないと知ればすぐ潜り抜けて遊ぶ、大縄跳びも初めは1人で飛んでいたのに「この子と一緒に飛んでもいい?」と聞いて来る、タガ回しも広い体育館の中を縦横無尽に駆け回る、カレンダーの紙を活用した大きい紙飛行機も飛ばす飛ばす・・・あやとり、お手玉もしっかりげんき会の人達と楽しんでいました。

また「これな~に」の時間には昔の黒電話を見せました。なんとなく電話と答えが返ってきましたが、回し方がわからなかったようです。1時間という短い時間でしたが、有意義に過ごしました。

11月26日(土)には、明智小学校150周年記念学習発表会があり、その時に、昔の遊びを教えて!の発表があります。

写真と文 吉田あけみ

明智回想法センターまつり2022開催

令和4年9月3日(土)、このところよく降る雨の心配もなく、全国の回想法に関心を持たれているお仲間とZoom(オンライン)でつながり、懐かしの部屋を巡り、懐かしのモノを発見し、懐かしい思い出話を楽しみましょう!と、年に一度のまつりを開催しました。

始めに、「明智読み聞かせの会」による紙芝居(題:明智光秀~その生涯)とオカリナ演奏を見聞きすることができ、一瞬でグー!と参加者の心をつかんだのが印象的でした。紙芝居は、会で自作された大判の絵とナレーター、伴奏もあり、それぞれ登場人物の声も違い迫力がありました。オカリナ演奏も皆さんが子供の頃より聞きなれた、「ヤシの実・里の秋・上を向いて歩こう・幸せなら手をたたこう」の曲を選曲され、参加者全員で歌うことができました。

続いて、「懐かしの部屋巡り・懐かしのモノ発見!回想法センターの部屋」は、旧産婦人科の病棟をリノベーションした明智回想法センターの各部屋を歩いて回りZoomカメラに写して紹介しました。農業の部屋・養蚕の部屋・子供の部屋・家庭の部屋・林業の部屋・昭和小学校の部屋など各部屋ごとに展示されており、それをげんきかい会員の町野さんの紹介で全国発信!しました。楽しく、おかしく、ためになる、そんな展示物紹介でした。

そのあとは、当センター管理者・日本福祉大学教員の来島修志先生の「認知症ケアって何?」の講演を、直接センターに来館された方もZoom参加者の方と一緒に聞きました。講演では、現在65歳以上の3人に1人が認知症とその予備軍といわれているため、認知症を持つ人の幸せの実現と介護家族の心理的ステップを踏まえた対応のあり方について学びました。寄り添い、受容、介護保険サービスを受ける事など、ケアを続けていくには地域や行政等の手を借りながら、おもいでカフェ(認知症カフェ)へ遊びに行ったり、おしゃべりパートナーなどを利用して、互いのストレスを取り除いて、変えようと思わない、期待しすぎない、気楽に続けていくことが大切と話されていました。

・回想法小話・

〜古木柿〜
当回想法センターには、現在古い柿の木が3本あります。

昨年は、みのる前の落果などはあまり気にもせず成長を続け、秋本番には職員の手に余るほどの柿が実りました。来館された方たちには、大きな買い物袋にいっぱいに持ち帰って頂きました。しかし、このところ木の下には、落下した柿の実で足の踏み場もない程になってしまいました。

そこで思い出したのです。私のおばあちゃんの話を。おばあちゃんは、「前の年にたくさん柿が取れると、今年は木が弱っているから育てられる数だけにするんだよ」と言っていました。これが生理落果ということは、大人になってから知りました。生理落果はヘタ付きのまま落ちます。カキノヘタムシによる落果はヘタはついていません。柿が落ちるのにもさまざまな理由がありますが、センターの柿はこのまま落下するとなくなりそうです。もう十分にお年寄りかも!

写真と文 吉田あけみ

明智回想法センターまつり2022開催のお知らせ

9月3日(土)10:00〜12:00まで、「明智回想法センターまつり2022」を開催いたします。全国どこからでもご参加できますので、ぜひご参加ご検討ください。

お申し込みは、恵那市明智回想法センターのメールに「参加希望」と記入してお送りください。参加お申し込み、お問い合わせはこちら akechikaisouhou@gmail.com(明智回想法センター)

3月4日「おもいでカフェ」お雛様をテーマに開催しました

岐阜県東濃地方では、おひなまつりは旧暦の4月3日が多く、2月末くらいから飾り4月3日まで、お雛様を飾ります。3月24日のお彼岸が明けてから4月3日まで飾る家もあります。どちらも女の子の無病息災・成長を願ってお雛様を飾ります。おひなまつりの風習は時代だけでなく、各地方・場所によっても異なっているようです。

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